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  • 2013.12.02 Monday
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随分前に書いたもの

 以下仮面ライダーカブトを未視聴の人は開かないこと。

仮面ライダーカブト 二次創作小説 Love of Life size

 

 

 

街灯の作る薄闇が包む深夜の公園。それはまるで、地を這って生きるものたちに安息の暗闇を与えまいと張られた結界のようだ。迂闊に近づくものは皆、あの眩しい光に焼かれてしまう。

 

人気のない公園で、白い光だけがその存在を主張し続ける。

自動販売機の微かな駆動音さえ聞こえてきそうな静寂の中に、ふらふらと迷い込むひと組の男女の姿があった。

まるで光に群がってくる虫たちのように、覚束ない足取りでベンチに腰を落とした男性は、そのまま背もたれに体を預けて天を仰ぎ見るような姿勢でぐったりとして動かなくなってしまった。その体がとりあえずずり落ちないことを確認した女性は、肩から男性の腕をはずすと、自分はベンチに座らずに男性の真正面に立った。

 

女性の口から小さなため息が漏れる。男性のほうはどうやらかなり酔っているらしく、顔が真っ赤だ。着ているスーツもだいぶ崩れていて、ネクタイはポケットから顔を出している。辛うじて原型を留めている髪型から、普段はきっちりした人物で仕事も真面目にこなしていそうだというイメージをうけるが、その口は半分開いたままだらしなく寝息を立てていた。

 

女性はほとほと迷惑そうな表情を浮かべて、とりあえず携帯電話を取り出してみた。時刻は午前2時。携帯を開いたまま少しだけ思案した後、女性はどこかに電話をし始めた。

 

その、女性の背後にある噴水の影から。それを待っていたかのようにもう一つの影がゆっくり姿を表した。

影は背中を丸めて腰を落とし、女性に気づかれないように慎重な足取りで男女に忍び寄っていく。ごくりと唾を飲み込む影。女性は電話に気を取られているのか、影の接近には気付かない。その間に影はゆっくりと確実に間合いを詰めていく。

 

「え?なによそれ、どういうこと?」

 

そして、影の顔が街灯に照らされて露わになろうというときだった。

 

「帰宅途中のネイティブが襲われているって……きゃっ!」

 

女性の背後で何かが爆発し、暗闇に閃光が煌めいたのだ。

影はとっさにそれを避けるため、女性とは逆方向に身を転がした。

 

「まったく……来てよかった。どこの誰かは存知ませんが。女性を手にかけようとするなんて、お前のような……えっと、お前のような……」

「風間君……!」

 

静寂を切り裂いた何かが飛んできたであろう方向から登場したのは、重厚な空色の鎧に身を包み、蜻蛉を模った銃を構えた男、風間大介だ。

 

「どうしてあなたがここに?」

「全ての女性を守るのが、私の使命ですから。」

 

大介は女性に、下がっていて下さい。というと、影との間に割って入った。

 

「大人しく立ち去っていただけないのなら、容赦はできませんよ?」

 

先ほどの影に銃を向け、静かに警告した大介に対し、影は怪しげに笑って立ち上がった。

立ち上がったことで光の当たる角度が変わり、その正体が明らかになる。それは薄汚れた黒いスーツを着た、20代前半らしい若い男だった。

しかし、一見若い見た目とは裏腹に、乱れた髪の合間から覗く眼は荒んでいて、目の下には深く刻まれた隈がある。

男は片方の眉をつりあげながら頭の天辺をかき、鬱陶しそうにしながら女性の後方でまだ寝ている男を指差した。

 

「その男はネイティブだ。ネイティブは全て殺す。」

 

その手には緑色の数珠のようなものが握られ、赤く点滅するように光っている。

そしてその手首には、銀色の

 

「あれは、まさかザビーのブレス…!」

 

女性が驚愕の声をあげる。するとその声に呼ばれたかのように、どこからともなく一匹の蜂が飛来し、スーツの男の手首に装着されたブレスレットにとまった。

 

その、普通の蜂よりもだいぶ大きい……蜂型のメカの姿を、その場にいる全員が知っていた。それこそが、かつて矢車、加賀美、影山などの装着者の間をまるで花々に止まっては甘い蜜だけを吸って去っていく蜂のごとく渡り歩いた特殊部隊シャドウの隊長、ライダーシステム二号、ザビーの証であるザビーゼクターである。

 

「この時代のザビーはまだ、俺を見放してはいないようだな…」

「まさか…」

 

スーツの男は嬉しそうにそう言うと、ザビーゼクターに手をかけて、それを完全に装着させた。

 

「変身…」

HEN SHIN

 

ブレスレットを起点に、男の体をヘキサゴンパネルが覆っていき、黄色を基調とした、大介のものと同じような鎧が出現する。ただしその顔には大介のもののような管は繋がっておらず、蜂の巣のような六角形のゴーグル部分が印象的である。

 

「仕方無いですね。」

 

大介が溜息混じりにそう言い、持っていた銃−ドレイクバスター―の羽の部分を一端上にあげ、手前に下ろした。それと同時にザビーは手首のザビーゼクターを反転させる。

 

「キャストオフ」    【CAST OFF

「キャストォ……オフ」 【CAST OFF

 

二人の鎧が同時に飛び散るように外れ、まわりに飛んで行く。

女性はそれを慌てて回避すると、物陰から先ほどの電話の相手に向かって叫び始めた。

 

「加賀美君? とにかく早く来て頂戴、こっちにそのライダーらしき人物がいるわ。」

 

CHANGE DRAGONFLY CAHNGE WASP

 

表面の装甲は飛び散ったが、二人は鎧を完全に脱ぎ捨てたわけではない。主に上半身部分を覆っていた外装が外れ、中からよりシャープなシルエットをもった新たな鎧が出現したのだ。さながら変態を行って成虫へと成長する虫たちのように、二人は2度目の変身を行ったのである。これが、秘密結社ZECTの開発した、マスクドライダーシステム。

そして、この新たに出現したライダーフォームこそ、マスクドライダーシステムの本来の目的であるある能力を使用するための形態なのである。

 

「「クロックアップ」」  【【CLOCK UP】】

 

二人は同時にベルトのリングを移動させ、女性の前から姿を消した。

だが正確には二人は姿を消したのではない。女性には見ることができない状態になっただけだ。

 

Ж

 

公園の噴水の水が爆ぜる。それは宇宙船の中を漂う水滴のようにゆっくりと宙を漂い、次の爆発でさらに小く分かれ、空気に溶けた。ザビーの強烈な蹴りを利き手で受け止め、そのまま弾いて風間はドレイクバスターを連射する。

 

「ドレイクなんかに…負けない!」

 

にわかに低い体勢で突っ込んできたザビーに風間は狙いを定めきれずに突撃を許してしまう。そのままトイレの壁に叩きつけられ、動きを制限されたところでザビーがゼクターのボタンを押した。

 

「ライダースティィング!」

RIDER STING

 

ザビーの全身からタキオン粒子がチャージされ、ザビーゼクターのニードルに電撃が迸る。

そのままザビーは地を蹴って風間にとびかかり、左手に全体重を乗せた必殺技を放ってきた。

絶対絶命かと思われたそのとき、風間は冷静に扇型の物体を取り出し、真ん中のスイッチを押す。すると4つの射出口から無数の小さなドレイクゼクター型自律肥厚破片手榴弾―マイザ―ボマー―が放出された。

 

無数の手榴弾はたちまちザビーに取りつき、視界を奪うとともに動きを大きく狂わせる。

その空きにドレイクは窮地を逃れた。

 

【【CLOCK OVER】】

 

ここで女性の視界に二人のライダーの姿が戻ってくる。といっても通常時間軸ではごく僅かな時間での出来事だったので、女性から見れば2人は今の場所に瞬間移動したようにしか見えなかっただろう。

 

 


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